“全編AI映像”の青春SF映画『サマー・トライアングル』が海外で絶賛!世界5ヶ国の映画祭で受賞
編集部
動画生成AIを活用して制作された長編AI映画『サマー・トライアングル』(中澤太翔監督)が世界5ヶ国の映画賞を受賞する快挙を達成した。「AI映画」とは、動画生成AIを駆使し、従来の撮影やCG制作を経ずに映像を創造する、まったく新しい形態の映画作品。ハリウッドが本格参入を始め、AI映画専門の映画祭が世界各国で誕生するなど、AI映画は今、国境を越えて広がる映像革命の最前線にある。
そんなAI映画の日本発の長編映画『サマー・トライアングル』が、2025年10月現在、アメリカ(ロサンゼルス映画賞)、オランダ(アムステルダム・ニューシネマ映画祭)、スウェーデン(スウェーデン国際映画祭)、インド(インド・インディペンデント映画祭)、韓国(ソウル国際AI映画祭)の世界5ヶ国の映画祭で受賞を果たしている。
観客からは、「ラストシーンで号泣した!」「子ども時代を思い出して感動した」との感動の声が相次ぎ、拍手喝采が沸き起こるなど、本作は高く評価されている。


■あらすじ(公式サイトより)
自然豊かな山あいの村で暮らす3人の少年。夜空に見える「夏の大三角形」の星々にちなんで、彼らは、ベガ・アルタイル・デネブと呼び合う仲の親友だった。ある夏の日、3人は偶然、山にUFOが墜落する瞬間を目撃する。
「UFOを探しに行こう」。好奇心旺盛なベガの一言で、3人は山頂を目指し、未知の冒険へと踏み出した。星明かりだけを頼りに進む深い森。しかし、その奥には、大自然の脅威が待ち受けていた。
行く手を阻む猛獣、そして突然の雷雨──。果たして3人は、UFOを見つけることができるのか?そして、3人の友情が起こした奇跡とは?
これは、かつて少年だったすべての人に贈る、感動の青春映画。最新のAI技術を駆使して、80年代の傑作『スタンド・バイ・ミー』を現代に蘇らせたような少年たちのみずみずしい冒険譚を描く本作。その物語は、観客から「気づけば涙が止まらなかった」「子どもの頃の友人に会いたくなった」と広く絶賛されている。
『サマー・トライアングル』が国境を越えて映画賞に輝いた理由は、誰の心にも眠る“子ども時代の懐かしさ”を呼び起こしたからなのかもしれない。

■AIによる映像×実力派声優陣の演技×世界レベルの作曲家が紡ぐ音楽×感動の物語

『サマー・トライアングル』の映像はAI技術を用いて作られているが、脚本・音楽・演技はAI技術を使用せず、すべて人間のクリエイターが創り出している。
AI生成のキャラクターに声を吹き込むのは、日本の声優陣。主人公ベガ役にナユキユズ、アルタイル役に関根有咲、デネブ役に後藤恵里菜。そして大人のベガを嶺井一也が演じる。人間の声優による「AIには真似できない」演技が、本作のキャラクターの魅力を一段と高めている。
音楽を担当するのは、世界で活躍する国際的作曲家。英国アカデミー賞(BAFTA)ノミネートのアンドリュー・プラウロー、エミー賞ノミネートのトレバー・コワルスキーなど、総勢10名以上の作曲家たちが、『サマー・トライアングル』の映像に美しい音楽を添えている。
脚本は中澤太翔監督が書いており、彼が14歳の時に執筆した脚本が本作の原案となっている。本作の脚本は海外の映画祭でも高く評価され、アジア・インディペンデント映画祭では、「最優秀SF映画賞」に並んで「最優秀SF脚本賞」を受賞した。
■「映画史に名を刻む10年に1度の物語」──映画祭の審査員が絶賛した『サマー・トライアングル』の完成度

アジア・インディペンデント映画祭の審査員は、『サマー・トライアングル』を以下のように高く評価している。
AIを駆使して制作された本作は、映画の未来を大胆に予見する作品。監督は、AIを単なるツールとしてではなく、「新たなテクノロジーを通して物語を語る方法」として再定義した。AI映画が主流になる未来において、この作品は“記念碑的作品”として歴史に刻まれるだろう。

また、「最優秀SF脚本賞」につながったストーリー面での評価は次のようになっている。
『サマー・トライアングル』は、根底において“友情”の物語であるが、その中には、宇宙探査やタイムトラベル、そして宇宙の驚異といった非凡な要素が織り込まれ、本作を単なる青春映画の枠を超えた、壮大で深みのあるドラマへと昇華させている。
『サマー・トライアングル』が心を打つのは、登場人物たちがどれほど遠くへ旅立とうとも——銀河を越え、時間を超えたその先でも——友情という“引力”が物語の中心にあり続けることだ。かつて友と夢を語り、笑い合い、いたずらをしたすべての人の心に、深く響く映画である。
そして、審査員は『サマー・トライアングル』に以下のように評価を総括している。
『サマー・トライアングル』は、ただの映画ではない。映画史に名を刻む運命にある、10年に一度の物語だ。
■『サマー・トライアングル』日本公開は未定
『サマー・トライアングル』は、プエルトリコで10月16日から開幕する「ルスカ・ファンタスティック映画祭2025」での公式上映も決定した。同映画祭では昨年、『侍タイムスリッパー』が国際長編映画賞を受賞しており、日本のクリエイターによる革新的な作品が連続して注目を集める形となった。
ただ、『サマー・トライアングル』の日本での本格的な劇場公開に関しては現在未定となっている。現在、上映を希望する映画館を大募集している。
■作品情報
タイトル:『サマー・トライアングル(Summer Triangle)』
製作年:2025
上映時間:65分
監督・脚本:中澤太翔
声の出演:ナユキユズ、関根有咲、後藤恵里菜、嶺井一也、蟹江俊介、篠原慎、イトウタカユキ
音楽:アンドリュー・プラウロー、トレバー・コワルスキーほか
製作:STARGAZER
■受賞歴
・ロサンゼルス映画賞 最優秀AI映画賞(アメリカ)
・アムステルダム・ニューシネマ映画祭 最優秀AI生成長編映画賞(オランダ)
・スウェーデン国際映画祭 最優秀AI映画賞(スウェーデン)
・インド・インディペンデント映画祭 最優秀SF賞(インド)
・ソウル国際AI映画祭 AI映画賞(韓国)
・アジア・インディペンデント映画祭 最優秀SF映画賞、最優秀SF脚本賞
■上映予定
・ルスカ・ファンタスティック映画祭2025(2025年10月16日〜22日)
※詳細な上映日程は映画祭公式サイト(https://www.luscafilmfest.com)まで
映画『サマー・トライアングル』公式サイト
https://www.stargazer-vr.com/summer-triangle
出典:アジア・インディペンデント映画祭 審査員評全文(英語)
https://asianiff.com/summer-triangle/