テレビ視聴を積極的に働きかける家族ロボやVTuber体験ほか【テレビ朝日グループ内技術展ゴーテック2019】レポート(後編)
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テレビ視聴を積極的に働きかける家族ロボやVTuber体験ほか【テレビ朝日グループ内技術展ゴーテック2019】レポート(後編)

編集部 2019/4/11 09:47

テレビ朝日は、グループ各社・系列各局で開発・改善された最新のサービスや、国内外の先進技術をグループ・系列内向けに紹介する技術展示会『ゴーテック2019』を、2月28日・3月1日の2日間にわたり開催した。

今年は、同社のプレゼンルーム・ミーティングコーナーに全36ブースが出展。「コンテンツ制作」「インターネット」「イベント」「ITサービス」「先端技術」の5つのジャンルで構成された各ブースでは、今後実装が期待される最新技術が紹介された。前編では先端技術とコンテンツ制作の最新技術を紹介したが、後編では、インターネット、イベント、ITサービスの新たな取組みをピックアップしたい。

AIやVR/ARなどを活用した新しい番組制作の展示【テレビ朝日グループ内技術展ゴーテック2019】レポート(前編)

■【インターネット】テレビ視聴を積極的に働きかける家族ロボ登場!

視聴者とのエンゲージメントを高める『loTによる新しいテレビライフスタイル』の展示では、ソニーのロボット「Xperia Hello!」がテレビ視聴を促す目新しい提案がなされた。同展示はデータ放送やIoT機器による放送通信連携を利用した取組みで、担当者は「ロボットも家族の一員になれるような存在にしたかった」と開発経緯を語る。

家族それぞれの顔を判別できるXperia Hello!の機能を活かし、子ども、母親、父親に合った番組をすすめてくれたり、料理番組ではレシピを表示したりと、視聴を積極的に働きかける機能が搭載されているのが特徴だ。

他にも、ドラマであれば前回までのあらすじを表示したり、番組終了後は見逃し配信や番組連動コンテンツへの誘導も行ったりと、放送から派生する付加コンテンツの利用までその領域は及ぶ。「今後は一緒に観ると視聴マイルが溜められるなど、さらなるバージョンアップも検討している」とコメントした。

■【イベント】ゲーム感覚で楽しめる体験を中心としたイベントブース

以前、『VR/AR/MR ビジネスEXPO TOKYO』にも出展していたVTuberライブ配信システムが、このゴーテックでも『VTuber制御&配信 プラットフォームシステム「Vステージ」』と題し、以前よりもバージョンアップした形で展示されていた。

簡単操作が魅力!VTuberライブ配信システムを体験『VR/AR/MR ビジネスEXPO TOKYO』

スタジオが不要で、パソコンとセンサーを備えたヘッドフォン、コントローラーを使ってVTuber気分を簡単に味わえるという同システムは、現在、同局で放送中の『ポルポ』(毎週土曜、25:00〜※一部市地域を除く)において、MC・夏目三久と共演をした番組で実際に採用されている。

今回の改良点は「アプリ上だけでなく、最新の裸眼立体視のできるホログラムディスプレイ『Looking Glass』を導入したことで、インタラクティブ要素のある透明立体サイネージを提供できるようになった」と担当者は説明。ブースでは体験希望者の列が途絶えぬ盛況ぶりだった。

同じくイベント体験では、AR空間に飛び出す文字でコミュニケーションができる『しゃべった言葉が映像に変わるポッピングボイス』にも注目が集まった。

同展示は、Siri同様の音声認識技術とAR技術を組み合わせたインタラクティブなコミュニケーションツールで、タブレットに向かって話しかけると、その言葉をAR空間に立体文字として表示させるというもの。翻訳機能が搭載されており、英語や中国語など、外国人との交流にも活用できる。担当者は「番組利用はもちろん、特定キーワードで映像展開するなど声をトリガーにした体験型プロモーションや、商業施設等でのアトラクションゲームにも応用できる」と現在シードステージではあるが商業化に向けて進めているとコメントした。

また、インタラクティブコンテンツ体験ができる『リアルタイムセンシングによる空間演出』は、対象物に発信機を取り付け、複数のセンサーカメラでトラッキングすることで、6Dデータをリアルタイムに取得できる技術だ。

複数の機器とデータ共有することで、これまで個別に操作していた機器を一括制御し、対象物の動きに連動しながら複雑かつきめ細やかな空間演出が実現する。

展示では、プロジェクターのフリップ追尾やデジタル制御のウィンチが人物を避けて自動昇降する体験ができ、担当者は「イベントなどでゲーム性を持たせたコンテンツ提供やセミナーの案内表示など、あらゆる活用法が期待できる」と語った。

「テクラボ」からは、チャットアプリ「Slack」を利用した、どこでも気軽に視聴率を確認できる『視聴率チャットボット』が展示された。

視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区 世帯)

このシステムは、同局の視聴率分析システム「Data箱」の新たなユーザーインターフェース提案として、文字入力での検索に加え、スマートスピーカーによる音声認識での視聴率の問合せを実現した。展示では、番組の直近放送回の平均視聴率(放送分数・占拠率・前四週平均・本年度順位をまとめて)やEPG内容、番組の視聴率最高回トップ5、最新の時間区分(全日・ゴールデン・プライム)、任意の放送日の視聴率日報といった問い合わせに対応が可能だ。「今は定型パターンに沿って応答しているが、将来的には人工知能と組み合わせた質問バリエーションの拡張も検討している」と担当者はコメントした。

今回のゴーテックで展示された最新技術が実装されれば、生活者の新たな視聴の楽しみ方にもバリエーションが増し、これまでとはまた違うテレビ回帰の流れが起こるのではないかと期待高まる非常に有意義な展示会だった。

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